スモールステップは思っているよりもスモールで ①

 

いきなり大きな目標の達成を目指すのは難しいものだ。

 

例えば普段運動をしない人が「フルマラソンを6時間で完走」を目標としたとしよう。

目標達成のためにがむしゃらに走ってみたとして、ほとんどの人には続けることができない。

何かしら理由をつけて途中でやめてしまうだろう。

目標が遠すぎると乗り越えられるイメージが持てないため、モチベーションが保てないからだ。

 

ではどうすればよいのか。

「フルマラソンを6時間で完走」を最終目標としつつ、その前にいくつかの小さな目標を準備しておけば良いと考えるだろう。

例えば、最初はタイムを度外視して「フルマラソン完走」という目標を設定する。

そしてその目標の前に「10km完走」を設定してはどうだろうか。

これなら比較的容易に達成できそうである。

そして10km完走を達成できたら次は20km完走、その次は30km、と目標距離を増やしていけばよい。

(このように小さな目標を設定し、達成し続けることで大きな目標の達成に近づいていくことをスモールステップという。)

いつの日かフルマラソンを完走できるようになったら次はタイムを短くしていき、いよいよ最終目標「フルマラソンを6時間で完走」の達成を目指す。

うん、なかなか良さそうだ。これならば達成できそうである。

 

と思うかもしれない。しかし、上記の設定ではおそらくうまくいかない。

そもそも「普段運動をしない人」にとって、運動をしない状態が普段通りなのである。

そうであるならまず最初に設定すべき目標は「継続的な運動の習慣をつけること」であるはずだ。

それなら最初の目標を思い切って「毎日1時間の散歩」としてはどうだろうか。

 

これもうまくいくか微妙である。

なぜなら1日は24時間と決まっているが、運動習慣のない人の一日の中には「運動に使っている時間がない」からだ。

今までと同じ生活を送り、さらに毎日1時間の散歩をしようとすると、一日が25時間必要となってしまう。

もちろんそんなことは不可能である。

一日1時間の散歩の習慣を獲得したいなら、その1時間分だけ時間を空けなければならない。

普段していることの中から「しないこと」を決める必要がある。

そしてその決めた何かを「しないことを習慣化する」必要がある。

これができれば散歩の1時間の確保が可能となり、散歩を習慣化できる可能性がぐっと高まる。

 

さて、ここまでの話は自分で目標を設定した場合の話である。

自分で設定しているわけだから目標に対してポジティブな場合が多いと思うが、ポジティブに向き合えるなら「しないことを習慣化する」まで考えなくても楽しみながら達成できることだろう。

 

では保護者が子供に変化を求める場合はどうだろうか、というのが本題である。

「フルマラソンを6時間で完走」を「あるレベルの学校・大学に合格」なり「毎日〇時間以上の勉強」なり「定期テスト〇位以内」なり「模試で偏差値〇以上」なりに置き換えて考えてみると…。

子供からすれば自分で設定している目標ではないからネガティブな場合がほとんどであろう。

そうであればスモールステップをもっともっと小さなものに設定していかないと達成しえない。

いや、そもそも「他人から押し付けられた目標である」という時点で達成できない可能性も十分にあるのだ。

まずそのことを前提にしておかねばならないであろうと思う。

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